XXI. カイジ散剤(顆粒剤)で悪性腫瘍582例を治療する臨床分析

XXI. カイジ顆粒で悪性腫瘍582例を治療する臨床分析

薛兆祥① 朱永良②沈鳴曙③ 王淑琴④

①江蘇省啓東市伝染病院 ②江蘇省啓東市匯竜中心病院

③啓東天力薬業株式会社④瀋陽重型機械工場職員病院

「中国実用外科雑誌.1994:(14)6:382」

啓東肝癌予防と治療研究所など5つ部門はカイジ顆粒で原発性肝癌を治療した128例を観察し、76.3%病状を安定させた治療効果を得た後に、1990年1月1993年1月、南京中医学院などの病院はカイジ顆粒を12種類の悪性腫瘍582例の臨床治療に用い、患者の病状を安定させ、生活質向上させた効果を得た。現在、それを綜合して次の通り報告する。

臨床症例

一般材料 本群は582例、男性が319例、女性が263例。年齢が最大84歳、最小41歳、平均63歳。

病気種類について、582例中に胃癌が262例、大腸癌が128例、食道癌が12例、 回盲部癌が6例、胆嚢癌が13例、すい臓癌が7例、前立腺癌が21例、膀胱癌が13例、子宮頸癌が48例、卵巣癌が51例、肺癌が2例である。本群病例に413例が手術切除された腫瘍患者で、いずれも病理資料がある;108例は広範囲の癌転移で、 姑息的手術或は病理取材だけを行い、いずれも病理資料がある;残りの61例は末期腫瘍、或は手術に耐えなく、或は他の原因で手術を実施されなかった患者で、Bエコー或はCTなどの臨床検査資料がある。

治療方法と結果

本群の病例はいずれもカイジ顆粒で治療する。使用法:毎日34回、毎日1パック、温水で溶かして飲む、1ヶ月間は一つ治療のコースで、投与満1ヶ月のを研究対象として統計する。投与して有効な者は治療のコースに制限されない。投与1、3、6ヶ月目にそれぞれ一回再検査する。

結果:投与して一つ治療のコース未満になくなったのは24例、多くは老年患者で、合併症によってなくなられた。558例は投与一つ治療のコース後に再検査し、68例が何の感じがないというフィード・バックで、ほかの者(88例化学療法者を併用する患者を含む)はいずれも精神状態が良好、食欲が増進、睡眠は安定であると自覚した、237例は投与3つ治療のコースを受けており、肝機能、血液ルーチン検査、心機能、腎臓機能はいずれも異常変化はなかった。3つ治療のコース者まで堅持していない者について、手紙で218例を追跡調査し、大多数は一つ治療のコースを終えて、経済的な原因で投与中止したが、その中に17例は引き続き投与してほしいと求める。投与6つ治療のコース後、再検査された48例(術後化学療法者を飢えていたのが19例)、依然として毒副反応は見られなく、体重は212kg増え、しかもいずれも仕事していた。

考察

癌手術後の患者は、手術による精神的な打撃で、多数は体が虚弱、食欲不振、特に術後で化学療法を受ける患者は、体力低下、合併症を発生しやすいだけではなく、癌も再発しやすくなる。この点を考えて、私達はカイジ顆粒を用い、患者の食欲に増進させ、良好な精神状態を維持させ、患者が化学療法を完了し、体力を増加できるように保証する。

カイジは老齢槐(エンジュ)の上に生長する1類の真菌で、古代では”破血益力”薬物作用があると記載していた。化学分析では、カイジ抽出物カイジ清膏には主要な成分が多糖蛋白で、多種のアミノ酸と微量元素を含む。実験によると、本製品は人体細胞に対してα、γインターフェロン誘発に協同作用をもち、脾臓の免疫活性細胞の増殖反応を促進する可能性があることを示した。これによって分析し、本群病例は槐耳散剤(顆粒剤)を投与してから、食欲増進、体重増加、睡眠安定、精神状態良好などの表現は、カイジによる体の免疫機能調節することによる可能性がある。

本群病例には、24例がカイジ顆粒を投与して一つ治療のコースまで終れない内に合併症でなくなったから、カイジ顆粒は患者の合併症を治療することができないことは示された。臨床では、カイジ顆粒で術後或は手術せず、末期癌を治療するときに、その合併症と既往の病気の治療を忘れないようにしてほしい。本群病例の効果から見れば、連続投与と長期投与は効果がよいから、臨床では短期間で明らかな効果を得ることを期待できないことは示されている。

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