X. カイジ顆粒で原発性肝癌30例を治療した臨床報告

X. カイジ顆粒で原発性肝癌30例を治療した臨床報告

周啓康 (江蘇省啓東市人民病院外科 江蘇 啓東、226200) 「上海中医薬雑誌」 1995年

キーワード:カイジ散剤(顆粒剤) 原発性肝癌

我が科は、1993年1月1994年6月、カイジ散剤(顆粒剤)を用いて原発肝癌30例を治療し、比較的満足な治療効果が得られ、次の通り報告する。

一、臨床資料

30例はいずれも入院患者で、男性が27例、女性が3例。年齢は36〜70歳。診断は1977年全国肝癌協力会議で制定された基準に準じ、その中にI期が1例、Ⅱ期が20例、Ⅲ期が9例であった。20例はBエコー、CTなどで検査して最終診断され、10例は肝臓穿刺の病理診断によって最終診断された。

二、 治療方法

30例はいずれもカイジ散剤(顆粒剤)で治療した。使用量:1日3回、毎回1パック、温水で溶かして飲む。I、Ⅱ期の患者は3ヶ月間投与して治療の1クールとし、Ⅲ期の患者が1ヶ月間連続投与して治療の1クールとする。投与前、中、後の患者の症状、体調、肝臓と腎臓機能、癌サイズ、AFPなど変化をそれぞれ観察する。

三、 治療効果判定

 1. 完全緩解:腫瘍は完全に消失、あるいはAFPが1ヶ月を超えて陰転する。

 2. 部分緩解:腫瘍両最大直径の積は縮小>50%、あるいはAFP低下>50%は1ヶ月間を超える。

 3. 安定:腫瘍両最大直径の積は縮小<50%、あるいは増大<25%、あるいはAFP低下<50%、上昇<25%である。

 4. 進展:腫瘍両直径の積は増大>25%、あるいはAFP上昇>25%である。

四、 治療結果

カイジ散剤(顆粒剤)を投与した後に、患者の症状は改善され、その中に肝臓部位の疼痛緩解率が71%(15/21)、無力の緩解率が76%(16/21)、腹部膨満感の緩解率は61%(11/18)、腹水減少、消失率が45%(5/11)であった。映像検査によると、投与後に腫瘍が安定或は縮小した者が21例、その中に4例が50%を超えて縮小した。AFP陽性の18例に、10例が低下、5例が安定、7例が50%を超えてAFPを低下させた。30例に、半年間生存率が70%(21/30)、1年間生存率が13%(4/30)であった。本群病例では、カイジ散剤(顆粒剤)を投与する過程に、少数病例は吐き気など不良反応が現れたが、明らかな肝臓、腎臓機能の損害と骨髄抑制などの副作用はなかった。

五、 考察

原発性肝癌の悪性度はとても高くて、初期患者に対して主に手術切除を主とする総合治療を行い、一定の効果を得ることができが、中期、末期肝癌、特に肝硬変を伴う者に対して、依然として理想的な治療プランがない。金克カイジ薬品は1類新型の真菌類抗腫瘍新薬で、その主要な活性成分は多糖蛋白で、鉱物質元素を含んで、腫瘍の生長を抑制するだけではなく、体の免疫力を増強することもできる。1類漢方新薬金克カイジー理想的な免疫増強と腫瘍抑制剤である。本群の30例はカイジ散剤(顆粒剤)投与後の臨床観察では、この薬は明らかに中期、末期肝癌患者の生活質を高め、そして手術、化学療法、栓塞療法、放射線治療などと併用して使い、臨床では広く普及させる価値がる。

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